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INTERVIEW

ファッションと、食と、キックボクシング。料理家・杉山絵美さんが人生を楽しむためにしていること。

「バンゲに通う人々」に代表・新田明臣がインタビュー。今回は料理家の杉山絵美さんが登場。ラグジュアリーブランドを扱うPRエージェンシーのSTEP inc.代表でありFOOD LOSS BANK共同創立者、ライフスタイルナビゲーターとしてもファッション誌やグルメサイトなとで活躍されています。キックボクシングフィットネスのトレーニングに長い間励んでいる杉山さんが語る、バンゲの魅力とは?

世界中でモデルやビジネスパーソンがキックボクシングを取り入れている

新田:今日は久しぶりに僕とトレーニングしましたね。

杉山:ハードにやらせていただきました(笑)。

新田:スタッフには「絵美さんから学ぶことはすごく多いよ」といつも話しているんです。美意識を学ぶことで今までと違うステージに上がっていけるんだよって。

杉山:いやいや、私もバンゲからたくさん学ばせていただいています。

新田:絵美さんはいつからバンゲに通っていただいているんでしたっけ?

杉山:10年前くらいかな? 思い出せないくらい長く通わせていただいているという(笑)。

新田:最初に出会ったのは、僕たちも関わっていたケビン山崎さんのジム、トータル・ワークアウトの六本木ヒルズ店でしたね。

杉山:そうですね、でもキックボクシングを始めたきっかけはまた別なんです。クリスチャンディオールのPRの仕事を長くやっていて、独立してからもフランスやイタリア、アメリカのファッションブランドのPRに携わっていたんですが、あるとき私がパリに出張に行った際に夫が休暇をとって一緒に来てくれたことがあったんです。私が仕事している間に彼がパーソナルトレーニングのできるジムにいきたいということで、それでパリでモデルエージェンシーの友だちが紹介してくれたのがキックボクシングジムだったんですよ。

新田:そこから絵美さんもハマっていったんですか?

杉山:夫が滞在中に毎日通っていたから、そんなに楽しいんだったらやってみようかなと思って。そうしたら、スーパーモデルの人たちが通っていたんです。体型維持に取り入れてるのがキックボクシングだったんですよね。それで私もやるようになったんです。

新田:僕、絵美さんは住む世界が違う人だなと思ったんですよ。ハイブランドの仕事をされていて、料理家で。どうコミュニケーション取ったらいいのか思うくらい。

杉山:ファッションとキックボクシングって実はものすごく密接なんですよ。短時間でものすごく効果が出るし、体がきれいになるだけじゃなく、リフレッシュにもなって。モデルの人って世界中を飛び回っているじゃないですか。だから各国の都市にモデルや俳優が通うジムがあって。

新田:なるほど。そう考えるとたしかにファッションとキックは親和性がありますね。

新田:私も各都市に行きつけのジムがあって、東京だったら新田さんのところ。バンゲはモデルの人や芸能人の方も多く通っていますよね。

新田:有名なモデルの方が通ってくださって、そこから一気に広がりましたね。

杉山:海外でも体型維持やボディメイキングにいいということで、今、どんどん広まっていっていますから。モデルや女優だけでなく、弁護士や起業家など、ハードな仕事をしているビジネスマンもジムに通うことは海外では当たり前のことですし。

新田:さっき、いい美容法を教えてほしいと絵美さんに相談したら、「美容にいちばんいいのはキックボクシングだ」っておっしゃってましたよね。

杉山:やっぱりトレーニングが一番なんですよ。とにかくすごく汗が出て、デトックスになる。それが肌にも健康にもいいのかなって思うんですよね。

新田:人間も自然物ですから、やっぱり循環が重要なんです。汗を流す、血液を流す。そういう体の自然作用としての循環を良くしてあげることが美容にもいいということですよね。

杉山:キックボクシングをやると簡単に汗をかきますから。どうしようっていうくらい汗が出る(笑)。

新田:神経を使うのもいいんでしょうね。パンチやキックをやるときに、神経をフル稼働させて、頭の中で瞬時に判断して。常に全神経を使いながら体を動かすから効果が高いんだと思います。

杉山:たしかに。料理もそうですが、五感ってすごく大切です。キックボクシングで自分のパンチやキックをトレーナーのミットに合わせるには、五感にものすごく集中して神経を使う必要があります。料理との違いは味覚がないぐらいかな。

新田:絵美さんはあまりトレーナーを指名しませんよね。動きに慣れて神経を使わなくなると効果が少なくなりますから、惰性でやらないのも大切なんですよ。

杉山:指名しないのは、どのトレーナーの方でもレベルが高いトレーニングを受けられるから。今日は新田さん、明日は誰々さんって、毎回違う方とトレーニングすることで私自身が飽きないんです。いろんな方とトレーニングする楽しさがいいんですよね。

新田:僕がやるメニューと他のトレーナーのメニューはベースは同じでも少し違いますからね。絵美さんは毎回異なるトレーナーに合わせるために集中するだろうから、それも効果を高めていると思うんです。

杉山:あと、「今日は寝不足だし疲れちゃった」なんて思ったときはストレッチを長めにしていただいたりとか、「昨日は食べ過ぎちゃった」というときは有酸素運動を多めにしてくださったりとか、その日の体調を聞いてメニューを考えてくださるので、ものすごく効果的なトレーニングが短時間でできる。それもバンゲの魅力かな。

新田:うれしいですね。もう、僕が絵美さんを操って喋らせてるんじゃないかという(笑)。

杉山:いや、本音、本音!(笑) だから10年もバンゲに通ってんですよ。

トレーニングは、人生を楽しむために欠かせない“メディテーション”

杉山:私はもう、仕事のアポイントメントを入れるのと同じぐらいの気持ちで通っています。もし来られない日があっても週に1回はトレーニングできるように、基本は週3回通うのを目標にしていて。

新田:よくトレーニング時間を延長していますよね。

杉山:1回45分のところを延長して、基本は1時間。でも、そのときの気分で決めることもありますよ。トレーナーの皆さんは体を整えるプロなので、疲れているときこそトレーニングをすると元気になれるんです。それにトレーニング中は雑念が取り払われるから、私にとっては頭をすっきりさせるためのメディテーションでもあるかな。

新田:“動き瞑想”ですね。絵美さんは移動中もずっと仕事していて、LINEの返事ひとつにしてもこれ以上ないほどていねいで、ホスピタリティの塊のような人。それを誰にでも常に同じようにやるんですから、やっぱりメディテーションは必要ですよね。

杉山:何も考えない時間は大切です。朝、トレーニングをして体と頭をスッキリさせることは、1日のスタートに欠かせません。その点、バンゲは24時間トレーニングができるのも魅力で。早朝の4時とか5時にやってそのまま空港に向かう人もいらっしゃるって言っていましたよね?

新田:ありますね。「朝3時からできる?」と前夜に言われて、すぐにお酒を飲むのを止めて準備したり(笑)。芸能人の方だと、大きな番組の収録の朝にトレーニングする方もいますね。

杉山:わかります。自分にとってのビッグイベントがある日の朝、トレーニングして汗を流して頭をすっきりさせるのは、その日の集中力とエネルギーを高めるんですよ。海外でも朝トレーニングしてから仕事をするビジネスマンが本当に多いです。それだけ効果があるからなんだと思うんですよね。

新田:イベント前、プレゼン前に来られる会員の方は多いですね。

杉山:車でも慣らし運転をしますから、まずトレーニングで整えるからこそいい1日がスタートできるんじゃないかな。それに、内面も外見も、人としてステップアップしていきたいじゃないですか。誰だって昨日よりも今日のほうがが良くなってたいですよね。

新田:体力は年齢とともに自然に落ちますからね。僕は選手でしたし、誰よりも体力に自信があったんですけど、最近はそうでもなくて。実感したのは、体力が落ちるとメンタルも落ちること。逆に、トレーニングで体力の底上げをすると日常生活が楽になるし、明るいメンタルも保てます。絵美さんはそれをずっと続けているから元気なんだと思うんですよ。

杉山:うん。そうかもしれない。

新田:バンゲは技術的な向上にはフォーカスしていないんです。一人ひとりの心と体の健康維持、全体をクリアにすることを一番の目的にしていて。

杉山:わかります。私はすごく欲張りで、おいしいものも食べたいし、ときどきお酒も楽しみたい。遊びにも行きたいし、おしゃれもしたい。そうなると、小さな努力を積み重ねなければ人生を楽しめないんですよね。それこそ私、コロナ禍の3年間で太ったんですよ。

新田:オンラインレッスン、頑張っていましたよね。

杉山:頑張りましたよ(笑)。緊急事態宣言中は、やっぱり運動量が足りなかったんだと思います。でも、お陰様でダイエットに成功しました! 自分にプレッシャーを与えるために「コロナ太りを解消する」ってトレーナーの皆さんに言いまくって、そうしたらスタッフの皆さんも他の会員さんも励ましてくれて。こういうふうにバンゲがひとつの社交場になっているのも、通い続けている理由のひとつだと思うんですよね。こんなに長く続いたジムってバンゲだけなんです。その理由はすごくシンプルで、「楽しいから」。

新田:そう言っていただけるとうれしいです。

杉山:今日は新田さんに相当しごかれましたけど(笑)、ただおしゃべりするだけでも楽しいし、著名な方がトレーニングしている様子を見て、意識の高さに刺激を受けることもあります。だから本当に「楽しい」の一言かな。結果が出るから余計に。

新田:これは絵美さんが僕に芸術的感性を教えてくれたからこそ感じることだと思うんですが、絵美さんは通い始めたときより今のほうが魅力的です。それがやっぱりすごいですね。

杉山:ありがとうございます。でも、そうだとしたら、それは全部バンゲのおかげですよ(笑)。

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